初心者から始める稽古メニュー。練習法を紹介します

短時間で効果のある剣道練習メニュー!体も心も追い込む稽古

 

 

冬場の練習は時間が短くて、
時には実質の練習時間が、
30分ほどしか時間がとれない時があります。

 

 


 

 

いつもと同じように素振りをして、
面を付けてとやっていては、
全く稽古になりません。

 

 

私の学校では、冬場の練習は、
とにかく体を動かして、
とにかく竹刀をたくさん振る。
これを絶対条件にしています。

 

 

時間を上手く使って短時間で集中すれば、
30分の稽古であったとしても、
練習効果は必ず出てきます。

 

 

ここでは冬場の短い練習時間を、
どうすれば有効に使えるかについて書いていきます。

 

 

 

普段の稽古時間のロスタイム

 

 

稽古時間を有効に使う前に、
普段の稽古でのロスタイムを考えましょう。
ここで言うロスタイムというのは、
身体を動かさず止まっている状態を指します。

 

 

一般的に剣道の稽古時間のロスタイムは、

 

1 先生の解説時間

 

2 先に終わって他の人が終わるのを待つ時間

 

3 回り稽古の交代時間

 

この3つだと考えられます。
では順番に見ていきましょう。

 

 

先生の解説時間

 

まず先生の解説時間ですが、
そもそも稽古中に1分以上だらだらと、
技の解説をするのは無駄だと私は思っています。

 

 

要点を絞ってその時その時に、
短時間で必要な情報を与えた方が
生徒は集中しますし、身になると思います。

 

 

そして、全体を止めて解説する時間は、
短時間の稽古の場合はゼロにするべきだと、
私は考えています。

 

 

先に終わって他の人が終わるのを待つ時間

 

普段3本、ないし4本と技の本数が決まっている時は、
自分が終わった後に、他の人が技をやっていると、
20秒ほど待つ時があると思います。

 

 

たった20秒ですが、これが続けば、
10分くらいのロスになってしまいます。

 

 

短時間の稽古では、技の本数を決めた状態で、
稽古をするのは、このロスタイムを生むので、
本数ではなく時間で区切るようにします。

 

 

時間内はその技をやり続けるため、
身体を止めている時間は限りなく少なくなります。

 

 

回り稽古の交代時間

 

 

これもわずかですが、回り稽古の場合、
交代の時間が10秒ほど生じます。

 

 

一回一回構えて納めて礼をして交代して、
これ自体はとても大切なことなので、
時間がある時には必ず私も行います。

 

 

しかし、短時間でやる場合はこの時間ですら、
子どもの運動時間を妨げてしまいます。

 

 

短時間で激しい稽古をやる場合は、
回り稽古はやめておきましょう。

 

 

では実際にはどのような稽古メニューを組めば、
短時間で激しい稽古ができるでしょうか。
下では稽古方法について紹介します。

 

 

実際の稽古メニュー

 

 

ロスタイムについては上述しましたが、
では実際にはどのような稽古が、
短時間で激しい稽古になるのでしょうか。

 

 

まず稽古の隊形ですが、
必ず三人組で行いましょう。
そして、本数の指定をせずに、
時間で区切って行います。

 

 

こうするだけで、交代の時間や、
他の人の技が終わるのを待つ時間が、
全くなくなります。

 

 

もちろん三人組なので、一人は、
休んでいる時間になってしまいます。
この時間こそが、先生が指導をする時間です。

 

 

指導が少し伸びてしまっても、
二人組でそのまま稽古を続けられます。

 

 

一回一回の技や基本打ちに関しても、
できるだけ本数を増やしてあげましょう。

 

 

切り返しならば30本の切り返しに。
面打ちに関しても面面面と連続3本の、
短い追い込みの形に。

 

 

30分程度の短い時間に、
できるだけたくさん竹刀を振れるように、
一回一回のメニューに工夫をしてやります。

 

 

引き技の練習をする場合であっても、
三人組で端と端に生徒を立たせて、
引き技を打った後に振り向いてすぐに、
次の引き技が打てるようにしてやります。

 

 

掛かり稽古に関しても3人組で、
20秒ほどで太鼓をたたいて、
どんどん交代させて、続けます。

 

 

冬場は基本打ちを15分
掛かり稽古または追い込みを15分
これで30分の稽古を終える時がほとんどです。
時には切り返しだけを延々と30分やる時もあります。

 

 

こういった稽古がただの運動になって、
形が崩れると言う先生もいらっしゃいます。

 

 

しかし、初心者の多い私の学校の場合、
たくさん竹刀を振る中で、必要な筋力と、
手の内の使い方をマスターできるようになります。

 

 

>>剣道に必要な筋力に進む

 

 

冬の間にこれを続けていくと、
春になるころには、驚くほど強い打ちと
スムーズな足の使い方、
そして暑さに負けない体力がつきます。

 

 

最後に

 

 

もともと私は色々な技を研究して、
生徒に伝えるのが基本スタンスでした。

 

 

社会体育登録をしたりして、
稽古時間を延長していましたが、
どうしても短い稽古時間の日は発生してしまいます。

 

 

>>剣道部の社会体育に進む

 

 

そんな時に技の稽古をして、
生徒が不完全燃焼で終わってしまうのを見て、
筋トレと体力づくりと割り切ったところ、
稽古の活気が驚くほど上がりました。

 

 

今では冬場の稽古は体力づくりをベースに、
稽古を組み立てるようになりました。

 

 

短い時間で充実した稽古ができないと、
嘆いている指導者の方。
思い切って割り切って、
身体を動かす稽古にしてみてはいかがでしょうか?

 

 

>>弱小剣道部が強くなった秘密

 

 

稽古に臨みましょう

 

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>>初心者の練習方法

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