剣道部を良くしたいA技術の上達と結果が雰囲気を変える

剣道部を良くしたいA技術の上達と結果が雰囲気を変える

 

 

自信が人を変える

 

 


 

 

私が今の剣道部の顧問になって9年がたとうとしています。
最初のころと比べると部活の雰囲気はとても良くなりました。

 

 

雰囲気が大きく変わったきっかけは、
小さな大会での入賞でした。そこで入賞したことで、

 

「俺たちもできる!」
「私たちは強くなっている!」

 

と生徒たちも自信をつけました。

 

 

また、入賞できるまで剣道の技術が上達したことを改めて実感したのでしょう。
ここでは、結果によって部活の雰囲気を変えていくという話をします。

 

 

結果が全てではないが、結果も大切

 

 

教員をやっていると、結果ばかりを求めている生徒に対して、
過程を大切にするように諭すことがあります。

 

 

テストの順位や、通知表の数字だけを気にしていては、
上がらなかった時に、
そこまでの努力が全てムダだったと思ってしまいます。

 

 

実際にはそこで努力して手に入れた力は、
すぐには結果として出ないかもしれませんが、
その後の結果につながっていくことはよくあることです。

 

 

ひょっとしたら目に見えない結果かもしれませんが、
その力はきっとその生徒の人生に
良い影響を与えるでしょう。
どんなことでも人生において無駄な経験はないですからね。

 

 

しかし結果を求めること自体を悪だと思うのは間違いです。

 

 

結果を求めることで努力が生まれます。
そしてその努力がまた新しい結果を生みます。
「県大会出場」のように結果を目標として設定することが多いのは、
明確な目標に対して努力が生まれるからでしょう。

 

 

もちろん
顧問が生徒以上に結果を求めることは、良くありません。
勝ちたい気持ちの
押し付けになってしまってはいけませんからね。

 

 

そして結果が出てきたときに、
自分の努力を分かりやすく評価できます。
そしてその結果を自信に変えることができるのです。

 

 

結果ばかり求めてはいけませんが、
結果を出すために努力することは大切ですよね。

 

 

結果を出して変わった部活

 

 

私の学校の生徒達も、結果を出したころから変わりました。
それは6校しか集まらない、
市民大会よりも小さな大会でした。
その大会で、初めて男子女子ともに準優勝することができました。

 

 

一番驚いていたのは生徒達でした。
つい1年半前までは、一勝もできなかったチームが、
小さな大会とはいえ準優勝することができたのですから。
これには保護者も大喜びでした。

 

 

大会後に生徒を集めて話している時、
今までと生徒の目が違うことに私は気が付きました。
みんな自信のある良い目をしていたのです。

 

 

言葉の一つ一つが、今までよりも
生徒に沁みているのを感じました。

 

 

それから練習中も、「次の大会に向けてやっていこう!」
という気持ちを感じることができました。
保護者も練習試合の車出しに対して、
以前よりも協力的になりました。

 

 

>>保護者は子どもの応援団に進む

 

 

すごく現金な話のように感じるかもしれませんが、
それほど結果には人を変える力があるということです。

 

 

今の練習を続けていれば強くなれる。
この先生の教えをしっかりと聞いていれば結果がついてくる。
言葉にはもちろん出しませんが、
生徒はそういった期待をもって部活に臨むようになりました。

 

 

それからは、私が新しい部活のシステムを導入しようとした時も、
生徒たちは以前よりも早いスピードで
吸収してくれるようになりました。

 

 

そして新しい良い習慣が定着すれば、
また雰囲気も良くなり、さらに練習の効果が上がり・・・。
と、良い循環が生まれだします。

 

 

ここで顧問が調子に乗っていると、
体罰のような悲しい事件も起きてしまいます。

 

 

結果を出した時こそ、
生徒が信頼してくれるようになった時こそ、
教える立場の人間は自分自身を戒めなければなりません。

 

剣道部と体罰に進む

 

 

最後に

 

 

今回の話だと、結果を残さなければだめなのか?
というとらえ方をされてしまいそうですが、それは違います。
結果が出ていなくても
良い雰囲気で練習をしている部活は少なからずあります。

 

 

しかし、辛い練習や厳しい雰囲気でガンガン練習をするということは、
それだけ結果を出すという責任
指導者は負うことでもあると私は考えています。

 

 

もちろんどこまでが良い結果で、
どこからが悪い結果なのかというと難しいのですが、
生徒が目標としている結果をよく聞き、
その結果に対してどれだけ努力するかが大切だと思います。

 

 

生徒がもし市大会で優勝というのなら、
市で一番の練習をやらなければならないことを生徒に伝え、
他の学校に負けない練習をこなすことが大切です。

 

 

ちなみに現在の私の学校の部活の目標は、関東大会出場です。
関東大会ということは県でベスト4以内に入るということです。
生徒がたてた目標なので私は文句を言いません。

 

 

ただ、その目標に対しての
努力を怠っている場合は厳しく指導します。
時々県内の強豪校に合同練習をお願いして、
自分たちの練習の甘さも痛感させるようにしています。

 

 

結果が出なかったとしても、
そこに向かっての限界の努力ができたのなら、
生徒たちは満足して引退できる。
と、先輩の教員から言われました。

 

 

そこに関しては、私には正直分かりません。
くじ運や当日のコンディションが理由で
悔しい思いをしたこともありますからね。

 

 

きっとこの先その言葉の意味が分かるようになるのでしょうが・・・
理解できないということは、まだまだ私も修行が足りません。

 

 

それでもやはり
自分たちが強くなったという実感
の持てる結果は残させてあげたいものです。

 

 

生徒と顧問が一緒に同じ結果を求めて、
その過程で部活の雰囲気は良くなっていきます。
雰囲気を変えたい人はまずは小さな目標を立てて、
そこに向けて進んでいってはいかがでしょうか。

 

 

 

>>弱小剣道部が強くなった秘密

 

 

顧問としての考え方あれこれ

 

>>指導者の考え方に戻る

 

>>剣道初心者の稽古法に進む

こちらもよく読まれているページです

今の中学生に必要なものは
大人から厳しく指導されたり、あきらめずに最後までやり抜いたりすることの苦手な子は、昔より確実に増えています。しかし、大人になって社会に出た時に、それは通用しないのです。私が剣道部の役割として大切なのは、そういった生徒たちの普段の生活の中に足りていないものを補うことだと思っています。
部活で全力を出す!
一度でも全力を出したことのある人間は、その後も全力を出すことができます。自分の限界点を見ることができるからです。しかし、多くの生徒(世の中のほとんどの人)は、全力を出したことがありません。全力を出させるには、全力とはこういうものだと、無理やり生徒にやらせる方法もありますし、生徒自身が限界点をあげていく方法もあります。ここでは生徒の全力を引き出すために、私が行っている方法について書いていきます。
荷物整えない生徒達
生徒がアップをしていたり、休憩して別の場所に移動したりしたときに、荷物のチェックに私は行きます。もし汚い状態で荷物を置いていた場合は、必ず呼んできれいにさせるようにしています。なぜ私がそこにこだわるのか。それをやることでどういった良いことがあるのか。ここでは自分の持ち物をきれいに並べることの大切さについて書いていきます。
剣道部と体罰
剣道部の顧問が体罰をしたというニュースが年に1回くらい流れます。表に出ていないだけで、もっと多くの体罰があると思われます。ここでは剣道と体罰の関係について、私なりの考えを書いていきます。
剣道部の保護者
現在の学校の部活では、保護者の方の理解が無いと生徒が成長する場を与えてあげることが難しくなっています。今回は保護者と部活の関係について書いていきます。
部活での越境入学ってどうなの?
公立中学校の強豪校の中には、越境入学をしている生徒が在籍している場合があります。本来ならば、その学校ではない学校に行くはずの生徒が、様々な手段を使って、強豪校に入学するのです。そういった方法で学校を変わる生徒は、剣道の上手な子がほとんどでしょうし、すぐに越境入学の噂が広まります。今回は公立中学校と越境入学について書いていきます。
剣道部をつくるには!
剣道部に入りたいと思っている人のなかで、進学する中学校に剣道部が無く、困っている人も多いと思います。剣道部はマイナーな競技なためか、潰されてしまうことが多い部活です。剣道部が無いのなら、ぜひ作ってほしい!そう思う保護者の方も多いと思います。しかし、部活をつくるというのはそんな簡単なものではありません。今回は剣道部の無い中学校で剣道部をつくるためにはどうすればよいのかということについて書いていきます。
中学校の部活はブラックか
最近ブログやツイッターを中心に、中学校の部活動のありかたについて議論がでてきています。ブラック企業ならぬブラック部活なんていう言葉もでてくるほどです。ここでは中学校の部活動をどうするべきなのか、ということを書いていきます。
剣道部を良くしたい@
私が今の学校に勤めて9年ほどが経とうとしています。最初はだらだらしていた生徒たちばかりだった剣道部も、今ではかなりキビキビと動いて練習ができるようになりました。私の経験が、現在剣道をやっている部活や剣道教室の参考になればと思います。
生徒が練習メニューを考える
私も稽古のメニューは生徒に提案してやることが多いです。しかし、稽古の地盤ができた後は、できるだけ生徒達でメニューを考えさせやるように指示しています。やらされることよりも、やろうとしていることのほうが、上達が早いです。それに自律した気持ちを持たせるためにも、稽古内容を自分達でコーディネートすることは大切です。ここでは、初心者だった生徒たちが、自分達でメニューを考えてやれるようにするまでの流れを書いていきます。
剣道部に入る経験者!
経験者といっても、私の学校に来る生徒は、レギュラーにいきなりなれるような生徒ではありません。ただ学校によっては、強い新入生が入ってきて1年生なのに夏の大会に出ていたりすることもあるでしょう。私の学校が所属する地域でも、そういった学校があり、うらやましいと感じることがよくあります。しかし、そういった学校の顧問の先生と話をすると、経験者ばかりの学校ならではの悩みもあるそうです。今回は剣道経験者が部活に入る時の注意点や、どういった問題が起きやすいのかについて書いていきます。
レギュラー争いで剣道は強くなる
レギュラー争い!そう聞くと、ギスギスしていたり、精神的にきつかったりと、悪いイメージがつきまといます。しかし、世の中で争いのない世界は、ほとんどないはずです。まあ教員は無いんですが・・・。人間というのは順位をつけられたり、他の人に負けていたりした時に、努力をしようとするものです。いや、努力ができる人間であるべきです。剣道に限らず、強豪校というのは、レベルの高い生徒達が、その中で、レギュラーを争っているものです。甲子園などで100人以上の応援する生徒を見ると、甲子園に行くよりも校内でレギュラーを取る方が難しいのではないかと感じてしまいます。今回はレギュラー争いが、強い選手をつくるという話を書いていきます。
剣道と勉強の両立はどうすれば?文武両道をつらぬくために!
私の学校の剣道部は、練習時間が異常に多いわけではありません。とはいっても、かなりの時間数を、部活動に費やしています。以前計算したところ、部活の時間は3年間(2年3ヶ月)で約1400時間でした。学校の授業時間が3年間で3000時間ですので、学校での勉強時間の半分くらいです。これだけ多くの時間を剣道に使っているので、どうしても勉強に影響があるように、感じてしまうのも仕方がありません。昔から文武両道という言葉があります。勉強も剣道も両方とも、しっかりとやり切ることが、剣道部の大切な役目だと私は思います。今回は剣道と勉強の両立について、書いていきたいと思います。

サイトTOP 弱小剣道部が強くなった秘密 お問い合わせ