切り返しも種類がたくさん!稽古メニューに取り入れよう!

切り返しも種類がたくさん!稽古メニューに取り入れよう!

切り返しができれば剣道が変わる?

 

 

 


 

 

私の学校では切り返しに
たくさんの時間を使っています。

 

 

なぜかというと、切り返しの中には
剣道において大切なことがたくさん詰まっているからです。

 

>>切り返しの目的と効果とは?に進む

 

しかし、毎回同じ切り返しだけを延々と繰り返しては、
生徒も飽きてしまいます。

 

 

一口に切り返しといっても種類がたくさんあります。

 

 

ここでは練習にぜひ取り入れてもらいたい
切り返しの種類について紹介します。

 

 

切り返しの種類とその効果について

 

 

私の学校で取り入れている切り返しは以下のものです。

 

1 竹刀を打たせる切り返し

 

2 左右面を打たせる切り返し

 

3 お互いに打つ切り返し

 

4 胴を打つ切り返し

 

5 返しどうの切り返し

 

6 大股で行う切り返し

 

では順番に紹介していきましょう。

 

竹刀を打たせる切り返し

 

 

もっともポピュラーな切り返しです。

 

 

正面打ちからの前4本後ろ5本で
左右面を狙って打ち出します。

 

 

元立ちは、竹刀が左右面に当たる前に、
竹刀を打ち落としてやります。
慣れないうちは竹刀を受けるだけでもいいですが、
本来は竹刀を打ち落としてやることが必要です。

 

 

本数を30本や50本と増やしてやることによって、
筋トレのような効果を生むこともできますし、
追い込みのような形で武道場を広く使って、
足さばきのトレーニングにすることもできます。

 

 

大切なのは、正しい足さばきと、
できるだけ息継ぎをせずに一息で行うこと、そして
足の引きつけに合わせて竹刀を振ることです。

 

>>踏み込みには打突を合わせないに進む

 

下に切り返しの動画を載せましたので、
参考に見てください。

 

 

左右面を打たせる切り返し

 

 

私の学校では、竹刀を打つ切り返しだけではなく
必ず左右面を実際に打つ切り返しを入れています。

 

 

切り返しは左右面を狙って打つことが必要です。
しかし、竹刀を打つ練習ばかりしていると、
振り方が横から振り回すような形になり、
45度の角度で振り下ろせないようになります。

 

 

実際に左右面を打つことで、
正しい竹刀の振り方を理解して
行えるようになっていきます。

 

お互いに打つ切り返し

 

 

お互いに打突する切り返しは、
元立ちがただ受けるだけではなく、
同時に切り返しをします。

 

 

この切り返しの場合は、相手の左右面ではなく
竹刀を切り結び形で行います。
切り結びの形とは下の写真のように、
刀と刀を近い間合いで打ち合う状態をいいます。

 

 

この切り返しのメリットは、
元立ちも切り返しの練習ができるため
稽古の密度が上がることにあります。

 

 

また、打ち合いに負けないように
強い打ちを意識した切り返しができるようになります。

 

 

上の動画の0:48〜です。

 

 

胴を打つ切り返し

 

 

切り返しのように足をひきつけながら
打突する技といえば胴打ちです。
さらに胴打ちの場合は手首を返して
斜めから打突することが必要になります。

 

 

切り返しの時に、左右面ではなく胴を打ちます。
強い打ちを意識して、しっかりと打たせます。

 

 

この時横から振り回す打ち方ではなく、
斜めに上から下に打突するようにします。

 

 

そのためにも、元立ちはあまり大きく胴をあけずに、
下の写真のように、
少しだけ胴が見えるくらいにするのがいいでしょう。

 

 

返し胴の切り返し

 

 

返し胴の切り返しは、他の切り返しとは違い、
足さばきが左右になります。
まずは下の動画をご覧ください。

 

 

小学生とは思えないくらい強い打ちと、
素早い竹刀さばきですね・・・。
こんな子が経験者で入ってきてくれれば、
全国大会も夢じゃ・・・。おっと。話がそれました。

 

 

上の動画のように左右に足を動かしながら、
面を返して胴を打ちます。

 

 

これは初心者が竹刀さばきを学ぶためにも
とても有効な練習方法です。

 

 

私の学校でも、初心者の子が胴を付けられるようになった後は、
この切り返しを導入するようにしています。

 

大股で行う切り返し

 

 

大股の切り返しは、体が沈むくらい右足を大きく出して、
足をひきつけるタイミングで行う切り返しです。

 

 

こちらは、大分県の中学校の剣道部を
全国大会で上位へと導いている
高倉先生の書籍で学んだものです。

 

 

良い動画が見つからなかったのですが、
下の動画のように足を大きく出し、
左足をひきつけるタイミングで打ちます。

 

 

動画は足を出すタイミングで竹刀を振っていますが、
実際には足を出すタイミングで振り上げ、
前に左足をひきつけるタイミングで、
竹刀を振り下ろします。

 

 

 

大股で行う切り返しは、腰の位置が上下しますので、
剣道の基本としては間違っている
という指摘を受けることがあります。

 

 

しかし、この切り返しをするのとしないのとでは、
体の出る勢いが大きく変わります。
足が止まってしまったり勢いが無いと悩んでいたりする人は、
ぜひ導入してほしい切り返しです。

 

 

最後に

 

切り返しは稽古の始めと終わりに
必ず行っている学校も多いと思います。

 

 

しかし、ただの準備体操のような扱い
してしまっているところも多いのではないでしょうか。

 

 

実践にいかすためには、
今回紹介した切り返しのように
たくさんの種類を用意して、
指導者が切り返しの大切さを伝えることが必要です。

 

 

ぜひ切り返しの種類を豊富にして
役立つものとして稽古に取り組んでください。

 

 

>>弱小剣道部が強くなった秘密

 

 

稽古に臨みましょう

 

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>>初心者の練習方法

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