初心者からの剣道指導法を剣道部顧問が教えます

剣道部に入る経験者はどうする?部活と道場は違う!

経験者だって同じ中学生!

 

 

 


 

 

私の学校の剣道部に入ってくる生徒は、ほぼ初心者です。
しかし、3年に1人くらいは経験者が入ってきます。

 

 

経験者といっても、私の学校に来る生徒は、
レギュラーにいきなりなれるような生徒ではありません。
ただ学校によっては、強い新入生が入ってきて
1年生なのに夏の大会に出ていたりすることもあるでしょう。

 

 

私の学校が所属する地域でも、そういった学校があり、
うらやましいと感じることがよくあります。

 

 

しかし、そういった学校の顧問の先生と話をすると、
経験者ばかりの学校ならではの悩みもあるそうです。

 

 

今回は剣道経験者が部活に入る時の注意点や、
どういった問題が起きやすいのかについて書いていきます。

 

 

経験者だって、先輩後輩の関係を意識して!礼儀を忘れるな!

 

 

経験者の生徒が入ってきたとき、
やはり部活の先生や先輩は嬉しくて、
他の1年生と比べてちやほやされる場面が多いでしょう。

 

 

基礎をやっている1年生とは別に、
先輩と混じって稽古をしたり。
私の学校ではありませんが、
学校によってはすぐにレギュラーに入ったりすることもあるでしょう

 

 

他の1年生と違う扱いをされることで

 

自分は特別なんだ!

 

 

と勘違いしてしまって、他の1年生に対して偉そうにしたり
自分より弱い先輩を馬鹿にしたり
といった行動をとる生徒がいます。

 

 

私はそういった行動を絶対に許しません。

 

 

入ってきたばかりで、期待している生徒であっても、
いや、期待しているからこそ
そういった行動が見られた場合は、
1対1でかなり厳しく指導をします。

 

 

たとえ経験者だとしても、1年生は1年生
先輩や先生に対して礼儀を欠く行為はいけません。

 

 

部活動は違う年齢の中学生が、礼儀や気遣いなどを
お互いの関係の中で学び、集団として過ごす場所です。
剣道の強さで優劣が決まる場所ではありません。

 

 

経験者の中でも、実力にかなり自信のある人は、
他の人以上に自分の行動には気を付けましょう。

 

>>剣道を通して今の中学生に伝えたいことに進む

 

 

熱心な保護者!?それって本当に子どものためなのか?

 

 

ありがたいことに、現在私の学校の剣道部の保護者の方は、
協力的に応援してくださる保護者の方ばかりです。
しかし、学校によってはそうもいかないようです。

 

 

これは剣道に限った話ではありませんが、
子どもが習い事を小さいころから続けていた場合、
親は子どものその習い事のために、
たくさんの時間を割いてきています。

 

 

たくさんの時間をかけてきた分、
その習い事に対して強い愛着をもつのは当然ですし、
子どもが小さいころから一生懸命練習してきた姿を見ているので、
できるだけ子どもに良い環境でやらせたいと思ってしまいます。

 

 

経験者がたくさん入る他の学校の話を聞くと、
小さいころから剣道を習っている子どもをもつ保護者の方は、
剣道に対してかなり思い入れを持っている方が多いようです。

 

 

剣道も他の競技と同様、いえ、マイナーな競技なぶん、
他の競技以上に保護者は熱心になっているのでしょう。

 

 

練習試合による遠征時の車出しや、
合宿や休みの日の稽古時の差し入れなど、
応援してくれるための熱意ならば問題ありません。
いや、むしろありがたい話です。

 

 

しかし、実際には経験者の保護者が多い場合
たくさんの問題が起きているようです。

 

 

例えば

 

自分の子どもが試合に出なかったと文句を言う。

 

選手オーダーに対して注文をしてくる。

 

練習内容が気に入らないと電話をしてくる。

 

ということがあるそうです。
もっとひどくなると、

 

大会や練習試合を勝手に組んで顧問に行けと言ってくる。

 

道場の先生を勝手に練習に連れてくる。

 

あの顧問はダメだと、周りに言いふらす。

 

という話も聞いたことがあります。

 

 

確かに剣道はそうしたほうが上達するかもしれません。しかし、
顧問の先生が熱意をもって指導しようとしている場合、
そのような行為はやる気をなくさせるだけです。

 

>>あなたの剣道部の顧問はどんな人?に進む

 

もし、どうしても子どものために剣道を
良い環境でやらせたいのならば、
道場や剣道教室でやらせてあげればいいのです。

 

 

部活動はあくまで先生の善意で成り立っている
ということを知って、サポートするというスタンスで
保護者の方はいるほうがいいでしょう。

 

>>保護者は子どもの応援団に進む

 

最後に

 

何度も書きましたが、私の学校は、生徒も初心者ばかりで、
保護者の方も私を(おそらく)信頼してくださっている方ばかりです。

 

 

経験者ばかりの学校に勤めたことが無いので、
実際に行ってみたら、
生徒や保護者と良い関係でやれるのかもしれません。

 

 

今回の内容は、実際に経験者ばかりの学校に勤めている方や、
自分の子どもが剣道部に入る保護者の方に、
少しでも意識していただきたいことを書かせてもらいました。

 

 

みんなで良い剣道部をつくっていきましょう。

 

 

>>弱小剣道部が強くなった秘密

 

 

顧問としての考え方あれこれ

 

>>指導者の考え方に戻る

 

>>剣道初心者の稽古法に進む

こちらもよく読まれているページです

今の中学生に必要なものは
大人から厳しく指導されたり、あきらめずに最後までやり抜いたりすることの苦手な子は、昔より確実に増えています。しかし、大人になって社会に出た時に、それは通用しないのです。私が剣道部の役割として大切なのは、そういった生徒たちの普段の生活の中に足りていないものを補うことだと思っています。
部活で全力を出す!
一度でも全力を出したことのある人間は、その後も全力を出すことができます。自分の限界点を見ることができるからです。しかし、多くの生徒(世の中のほとんどの人)は、全力を出したことがありません。全力を出させるには、全力とはこういうものだと、無理やり生徒にやらせる方法もありますし、生徒自身が限界点をあげていく方法もあります。ここでは生徒の全力を引き出すために、私が行っている方法について書いていきます。
荷物整えない生徒達
生徒がアップをしていたり、休憩して別の場所に移動したりしたときに、荷物のチェックに私は行きます。もし汚い状態で荷物を置いていた場合は、必ず呼んできれいにさせるようにしています。なぜ私がそこにこだわるのか。それをやることでどういった良いことがあるのか。ここでは自分の持ち物をきれいに並べることの大切さについて書いていきます。
剣道部と体罰
剣道部の顧問が体罰をしたというニュースが年に1回くらい流れます。表に出ていないだけで、もっと多くの体罰があると思われます。ここでは剣道と体罰の関係について、私なりの考えを書いていきます。
剣道部の保護者
現在の学校の部活では、保護者の方の理解が無いと生徒が成長する場を与えてあげることが難しくなっています。今回は保護者と部活の関係について書いていきます。
部活での越境入学ってどうなの?
公立中学校の強豪校の中には、越境入学をしている生徒が在籍している場合があります。本来ならば、その学校ではない学校に行くはずの生徒が、様々な手段を使って、強豪校に入学するのです。そういった方法で学校を変わる生徒は、剣道の上手な子がほとんどでしょうし、すぐに越境入学の噂が広まります。今回は公立中学校と越境入学について書いていきます。
剣道部をつくるには!
剣道部に入りたいと思っている人のなかで、進学する中学校に剣道部が無く、困っている人も多いと思います。剣道部はマイナーな競技なためか、潰されてしまうことが多い部活です。剣道部が無いのなら、ぜひ作ってほしい!そう思う保護者の方も多いと思います。しかし、部活をつくるというのはそんな簡単なものではありません。今回は剣道部の無い中学校で剣道部をつくるためにはどうすればよいのかということについて書いていきます。
中学校の部活はブラックか
最近ブログやツイッターを中心に、中学校の部活動のありかたについて議論がでてきています。ブラック企業ならぬブラック部活なんていう言葉もでてくるほどです。ここでは中学校の部活動をどうするべきなのか、ということを書いていきます。
剣道部を良くしたい@
私が今の学校に勤めて9年ほどが経とうとしています。最初はだらだらしていた生徒たちばかりだった剣道部も、今ではかなりキビキビと動いて練習ができるようになりました。私の経験が、現在剣道をやっている部活や剣道教室の参考になればと思います。
剣道部を良くしたいA
私が今の剣道部の顧問になって9年がたとうとしています。最初のころと比べると部活の雰囲気はとても良くなりました。雰囲気が大きく変わったきっかけは、小さな大会での入賞でした。ここでは、結果によって部活の雰囲気を変えていくという話をします。
生徒が練習メニューを考える
私も稽古のメニューは生徒に提案してやることが多いです。しかし、稽古の地盤ができた後は、できるだけ生徒達でメニューを考えさせやるように指示しています。やらされることよりも、やろうとしていることのほうが、上達が早いです。それに自律した気持ちを持たせるためにも、稽古内容を自分達でコーディネートすることは大切です。ここでは、初心者だった生徒たちが、自分達でメニューを考えてやれるようにするまでの流れを書いていきます。
レギュラー争いで剣道は強くなる
レギュラー争い!そう聞くと、ギスギスしていたり、精神的にきつかったりと、悪いイメージがつきまといます。しかし、世の中で争いのない世界は、ほとんどないはずです。まあ教員は無いんですが・・・。人間というのは順位をつけられたり、他の人に負けていたりした時に、努力をしようとするものです。いや、努力ができる人間であるべきです。剣道に限らず、強豪校というのは、レベルの高い生徒達が、その中で、レギュラーを争っているものです。甲子園などで100人以上の応援する生徒を見ると、甲子園に行くよりも校内でレギュラーを取る方が難しいのではないかと感じてしまいます。今回はレギュラー争いが、強い選手をつくるという話を書いていきます。
剣道と勉強の両立はどうすれば?文武両道をつらぬくために!
私の学校の剣道部は、練習時間が異常に多いわけではありません。とはいっても、かなりの時間数を、部活動に費やしています。以前計算したところ、部活の時間は3年間(2年3ヶ月)で約1400時間でした。学校の授業時間が3年間で3000時間ですので、学校での勉強時間の半分くらいです。これだけ多くの時間を剣道に使っているので、どうしても勉強に影響があるように、感じてしまうのも仕方がありません。昔から文武両道という言葉があります。勉強も剣道も両方とも、しっかりとやり切ることが、剣道部の大切な役目だと私は思います。今回は剣道と勉強の両立について、書いていきたいと思います。

サイトTOP 弱小剣道部が強くなった秘密 お問い合わせ