剣道部を社会体育として登録する

剣道部を社会体育として登録する

これは部活?いいえ違います。

 

 

 


 

 

現在中学校の部活動は縮小傾向にあります。
教員の多忙化の要因として部活動が挙げられ
ブラック部活なんていう言葉まで
メディアで取り上げられています

 

>>中学校の部活はブラックかに進む

 

その結果、私の住む地域でも
土日の部活動が制約されてしまい
月に4日は土日や祝日などの
部活動を休みにしなくてはならなくなりました。

 

 

時代の流れとして仕方のないことかもしれませんが、
私のように部活をできればやりたい
と考えている教師にとっては、
この制約はかなりの痛手となっています。

 

 

そこで私は部活動とは別に
社会体育としての剣道教室を立ち上げることにしました。
部活動ではなく社会体育として
全く別物の扱いで行うというものです。

 

 

今回の社会体育についての内容は、
時代の流れや教師の立場としては
間違っている行動かもしれません。

 

 

しかし、もっと部活動をやりたいと考えている人への
ひとつのアドバイスとして紹介していきたいと思います。

 

 

社会体育って何?

 

 

社会体育については辞書で調べたところ
以下のような説明が出てきました。

 

学校体育以外の体育の総称。
主として体育行政の範囲で行なわれる。
地域社会,職域,家庭で行なう体育をさす。
本来人々が自発的に参加し,
自主的に行なうスポーツ活動などに対するサービスであり,
目的と計画性をもった組織的活動をさす。

 

少し難しい表現ですが、
学校で行う部活動以外のスポーツは
全て社会体育として考えてもらえればOKです。

 

 

例えば地域にあるサッカー教室や野球クラブ
スイミング教室やダンス教室
こういったものも、すべて社会体育として認知されます。

 

 

剣道で言えば、地元の剣道教室や道場は
全て社会体育というくくりになります。

 

 

学校教育とは全く別物ですので、
責任の所在は学校にありませんし、
練習時間などの制約も全く発生しません。

 

 

地元の剣道教室や道場が夜遅くにやっていることは
何の問題もないのと一緒ですよね。
ただし、部活動と全く別物であるということを
保護者がしっかりと認知していることが前提です。

 

社会体育の作り方

 

 

部活動と全く別物の社会体育には
メリットもたくさんあります。

 

 

剣道教室をつくるのと同じになりますので、
色々と大変なのではないかと心配な方もいると思います。

 

 

しかし、特別に何か登録したりする必要はありません。
もちろん連盟に登録が必要な大会がある場合は別ですが、
練習場所と時間を確保したいだけであれば、
以下のことをクリアすれば大丈夫です。

 

1 代表責任者の決定

 

2 練習場所の確保

 

3 保険関係の登録

 

では順番に見ていきましょう

 

代表責任者の決定

 

 

部活動と全く別の団体を立ち上げるわけですので、
代表責任者が部活動の顧問だと問題があります。

 

 

私の学校では、毎年キャプテンの保護者にお願いしています。
もちろん指導は私がやります。

 

 

社会体育として練習場所の申請をしたり
大会の出場願いを書いたりする時も、
基本的に代表者名を書かなければなりません。

 

 

まずは代表者としてやってくださる
保護者の方がいることが必要です。

 

練習場所の確保

 

 

代表者が決まったところで、
次に必要なのは練習場所です。
ここが学校によっては難しいのかもしれません。

 

 

私の学校の場合ですと、冬場の誰も使っていない
17時〜19時の武道場を借りたり、
地元の体育館を借りたり
近くの小学校の体育館を借りたりしています。

 

 

基本的には1年間での使用願いになりますので、
4月の時点でお願いするようにしています。

 

 

私の学校の場合ですと、
社会体育を行っている他の部活がけっこうありますので、
こちらの申請がわりとスムーズに行えます。

 

 

もし他の部活でそういったものが無いようでしたら、
校長先生にお伺いをたてると良いかもしれません。

 

 

ただ、別団体として立ち上げるので、学校とは別で
地元の体育館を使用する分には問題はないと思います。

 

保険関係の登録

 

 

部活動とは違う団体になりますので、
学校の保険の適用外になります。
そのため、生徒一人一人に
別で保険に入ってもらわなければなりません。

 

 

私の学校の場合はスポ安という
スポーツ保険に入っています。
年間800円ほどで登録できますし、
保証もしっかりしています。

 

 

実際に保険を使うような事態になったことはありませんが、
生徒の安全を守るためにも必ず入っておくようにしましょう。

 

社会体育を行う上での注意点

 

 

社会体育を行う上で私が気を付けていることがあります。
それは以下の3点です。

 

1 全員強制参加にはしない

 

2 保護者の賛同を得ておく

 

3 社会体育の権利を乱用しない

 

全員強制参加にはしない

 

 

社会体育はあくまで部活動とは別組織です。
生徒によっては塾や習い事があって
時間外に行う社会体育に参加できない子もいます。

 

 

ここを強制参加にしてしまうと、生徒の中には
部活動に抵抗を感じてしまう場合があります。

 

 

レギュラーの生徒はやはり参加しますが、
そうではなく、自分のペースでやりたい生徒は
社会体育には登録せずに、
部活動の時間内で精いっぱいやっていきます。

 

 

私の学校でも、毎年数人は登録しない生徒もいます。
しかし、そこに気まずさを感じさせないように、
あくまで自由参加であることを保護者や生徒に強調しておきます。

 

 

私の場合全員参加する時は、逆に心配になってしまいますね(笑)

 

保護者の賛同を得ておく

 

 

上の内容と少し似ているかもしれませんが、
部活動外の体育活動を、教員がやるわけですので、
保護者に社会体育の意味合いをしっかりと伝えて
理解しておいてもらわなければなりません。

 

 

私の場合は4月の保護者説明会で
必ず社会体育について説明するようにします。
あくまでもっと練習したい生徒のために設定してあるものであり、
強制参加のものでは無いことを強調しておきます。

 

 

また、社会体育とは部活動と全く別物であり、
剣道教室に通うのと同じ意味であることも理解してもらっています。

 

 

ケガをした場合や、突発的なトラブルが起きた場合の対処も
事例をあげながら丁寧に説明します。
そのおかげか、何か問題が起きた場合も
学校側に迷惑をかけることなく続けられています。

 

 

社会体育の権利を乱用しない

 

 

全く別の団体を立ち上げているといっても、
メインで稽古するのは部活動の生徒ですし、
指導するのも部活の顧問です。

 

 

別組織だからといって夜遅くまで練習したり、
休みなく毎日のように練習をしたり、
県外の遠征にバンバン行ったりしてしまっては、
やはり不満が出てしまいます。

 

 

特に私の学校のように、
今まで剣道をやったことのない生徒がほとんどの場合は
保護者の方も負担に感じやすいと思います。

 

 

あくまで部活動の補助的な立場として認識し、
節度を持った活動を続けた方が良いでしょう。

 

 

>>弱小剣道部が強くなった秘密

 

 

稽古に臨みましょう

 

>>稽古メニュー内容に戻る

 

>>初心者の練習方法

こちらもよく読まれているページです

切り返しのやり方
剣道の段審査の中でも、筆記試験で切り返しの目的と効果について問われることがあります。それほど剣道において切り返しというものは、基本的な動作を習得するために大切なものであると考えられています。
切り返しも種類がたくさん!
私の学校では切り返しにたくさんの時間を使っています。なぜかというと、切り返しの中には剣道において大切なことがたくさん詰まっているからです。しかし、毎回同じ切り返しだけを延々と繰り返しては、生徒も飽きてしまいます。一口に切り返しといっても種類がたくさんあります。ここでは練習にぜひ取り入れてもらいたい切り返しの種類について紹介します。
遊びを取り入れた練習方法!
剣道の稽古はハッキリ言って、楽しいものではないと私は思っています。もちろん練習して上手になって楽しい。新しい技を教えてもらえて楽しい。先輩から一本とれて楽しい。そういった楽しさはありますし、それが無くては続けていくことも大変です。ただ、普段の稽古はピリッとした雰囲気で、肉体的にも精神的にもかなり追い込まれる、そんな状態が普通だと思います。厳しい稽古に、一部分だけ遊びを取り入れて、生徒同士がワイワイ取り組むことができる。そんな練習を夏休みや冬休みなどの長期休暇に、私は積極的に取り入れるようにしています。
剣道部の目的別稽古メニュー
その年、その年で足りない部分が違うので、常にではありませんが、よく全体の強化練習として取り入れるのは以下のものです。1打突後に足と体が止まってしまい、体が前に出ない2相手の技を避けるだけで応じ技が出せない。こちらに特化した練習方法を紹介します。
剣道部の稽古メニューの組み方
剣道の稽古と一口に言っても、内容は様々です。稽古中にはたくさんの練習内容が入っています。素振りや足さばきの練習も大切なのですが、中学校の部活だと冬の時期などは、中々時間が取れません。私の学校では、強化する部分を中心とした稽古メニュー作りと時期によるベースとなる稽古メニューを組み合わせて行っています。今回は私の学校の練習メニューを簡単に紹介したいと思います。
グループで行う稽古メニュー!
剣道は対人競技ですので基本的に稽古は2人組で行います。一般的に回り稽古と呼ばれる稽古方法で練習しているところが多いでしょう。私の学校でも基本打ちなどは基本的に回り稽古で行っていますし、全体に指示を出したりする時にはやりやすい稽古方法です。しかし効率を考えると、あまり良くはありません。1回1回相手を変えて行うため時間のロスがかなり生じます。冬場などの時間がない時には、連続して生徒達に行わせた方が運動量や稽古量を確保できます。今回はグループで行う効率的な稽古方法を紹介します。
短時間で効果のある剣道練習メニュー!
冬場の練習は時間が短くて、時には実質の練習時間が、30分ほどしか時間がとれない時があります。いつもと同じように素振りをして、面を付けてとやっていては、全く稽古になりません。私の学校では、冬場の練習は、とにかく体を動かして、とにかく竹刀をたくさん振る。これを絶対条件にしています。時間を上手く使って短時間で集中すれば、30分の稽古であったとしても、練習効果は必ず出てきます。ここでは冬場の短い練習時間を、どうすれば有効に使えるかについて書いていきます。
ラダートレーニングの利用
最近では剣道部にもラダートレーニングを積極的に取り入れている学校も多いようです。実際に私の学校も朝の練習時間に筋トレと同時にラダートレーニングを取り入れています。サッカーやラグビーと同じラダートレーニングを剣道に取り入れても、もちろん効果はあります。しかし、剣道独特の動きに合わせたラダートレーニングを取り入れることでより効果的な稽古をすることができます。
剣道ノートの活用方法!
剣道ノートという言葉を聞いたことがありますか?簡単に言えば、自分の剣道についての内容を一冊のノートにまとめていったものです。つまり剣道に関する自分の日記のようなものです。私の学校では、毎日朝練集の時間に生徒に剣道ノートを提出させています。そのノートに朱書きを入れて、生徒にはその日のうちに返却しています。正直言うと、読むのに時間がかかりますし、手間のかかるものではあります。しかし、剣道ノートを通して生徒の成長を見ることができたり、生徒が悩んでいることを把握できたりします。ここでは私が学校で取り入れている剣道ノートについて紹介していきます。
武道場で一番練習できること
剣道の稽古は、広い武道場や体育館で行うのがやはり大切です。せっかくの武道場や体育館での稽古。そこでしかできない練習をすることが大切です。 ここでは私が考える武道場や体育館でこそ、積極的に練習すべきことを書いていきます。
妹尾舞香選手から学ぶ女子剣道
ミライモンスターという番組をご存知ですか?私も時々見るのですが、将来有望な若い選手を紹介する番組です。その中で中村学園の妹尾舞香選手の特集がありました。妹尾選手の強さやすごさはもちろんですが、私は剣道部の練習を見て、女子指導のポイントを改めて考えました。
手の内を強化すれば冴えが出る
剣道初心者の人が分からないものに、 手の内の使い方、冴えがあるでしょう。 私の学校の生徒も初心者ばかり。 手の内の使い方というものが、 全く持って分かっていない子ばかりです。 いかんせん姿勢や足さばきと違い、こうすれば手の内の冴えが出るよ!といった伝え方が難しいのですが、これができなければ、試合には勝てません。こればかりは自分なりに手の内の冴えを理解し、実際にできるようになるしかありません。ここでは手の内の強化と、そのトレーニング方法を紹介します。
稽古の中で考える剣道に!
基本打ちのところで丁寧に説明して、かなり上手に打てるようになった。しかしなぜか地稽古や試合でその技を使わない。せっかく打てるようになったのになぜやらないのか。私が近くで指示している分には、その技を使いますが、結局本番の試合では全くその技を出せません。というか無理やり打たせた時も、なぜかうまく打てませんでした。基本打ちの時はできるのに試合ではできない。今回はそんな悩みを抱えている人へのお話です。

サイトTOP 弱小剣道部が強くなった秘密 お問い合わせ