剣道は手首の使い方で強くなる!初心者が練習する竹刀操作?

剣道は手首の使い方で強くなる!初心者が練習する竹刀操作?

 

 

初心者が毎年たくさん入ってくる私の学校は、
初めて竹刀を握る生徒ばかりです。

 

 

剣道を続けている方からすると、
え?何でこんなことができないの?
と思ってしまうようなことが、
初心者にとっては難しいのです。

 

 


 

 

サッカーを始めたばかりならば、
まずはボールを蹴る練習を。
野球を始めたばかりならば、
まずはキャッチボールの練習を。

 

 

これは直接試合につながっていく
練習方法だと思います。

 

 

ところが剣道の場合は、
素振りや基本打ちだけでは、
剣道で必要とされる繊細な竹刀操作が、
なかなか身につかないのです。

 

 

そのため、竹刀操作を身に付けるための練習を、
意図的に組み込んであげる必要があります。

 

 

これを行うことによって、手首の使い方が分かり、
竹刀操作がより繊細なものに変わります。

 

 

今回は私の学校で行っている、
竹刀操作の技量を上げるための
稽古方法を紹介します。

 

 

繊細な竹刀操作はなぜ必要?

 

 

そもそもの話になってしまいますが、
手首の使い方による繊細な竹刀操作が、
なぜ必要なのかという話です。

 

 

剣道で相手を攻めたり崩したりする時に、
大きな動作というのは、基本的に必要ない
と私は考えています。

 

 

もちろんフェイントを使って、
相手を動かす時は別ですけどね。

 

>>フェイント面編に進む

 

 

>>フェイント小手偏に進む

 

 

細かく前に出る動作と、
ちょっとしたすり上げだったり、
ちょっとした払いだったりで、
相手を攻め崩すことができます。

 

 

しかし、少しだけ竹刀を動かして、
相手の竹刀をしっかりと動かすのは、
初心者にはとてもハードルが高いです。

 

 

当然ですが、手元の少しの動きというのが、
剣先ではかなり大きな動きになってしまいます。

 

 

竹刀を少しだけ動かすようにすると、
手の動きがかなり小さくなってしまうので、
今度は力が弱くなってしまいます。

 

 

単純に竹刀を中心から上下左右に動かすだけでも、
初心者にとってはかなり難しいことなのです。

 

 

繊細な竹刀操作を手に入れる稽古法

 

 

では初心者の生徒たちが、
繊細な竹刀操作を手に入れるために、
どのような稽古法があるのでしょうか。

 

 

私の学校では以下の3つを行っています。

 

1 竹刀を細かく打つ手の内

 

2 その場での面返し胴

 

3 竹刀を上下左右にテンポよく払う。

 

 

では順番に見ていきましょう。

 

竹刀を細かく打つ手の内

 

 

これは別記事で紹介しましたが、
もう一度紹介します。

 

 

>>剣道上達の方法に進む

 

 

剣道の科学的上達法
という本の中でも出ていますが、
冴えのある打ちを求めていくと
結局最後は手首の使い方です。

 

 

相手の竹刀に対して、手首の動きだけで、
テンポよく打突していきます。
慣れてくれば10秒間に30本は打てます。

 

 

結局のところ打突は手首の使い方、
いわゆる手の内によって、行います。
これを行うことで、劇的に打突の強さは変わります。

 

 

これの良いところは、
素振りのようにスペースをとらないので、
自宅でもできるところです。

 

 

雑誌やクッションなどを
手首の力だけでたたくことによって、
打ちの冴えが出てきます。

 

 

その場での面返し胴

 

 

こちらも別記事で紹介しました。

 

 

>>切り返しの種類に進む

 

 

返し胴の切り返しは、他の切り返しとは違い、
足さばきが左右になります。
まずは下の動画をご覧ください。

 

 

小学生とは思えないくらい強い打ちと、
素早い竹刀さばきですね・・・。
こんな子が経験者で入ってきてくれれば、
全国大会も夢じゃ・・・。おっと。話がそれました。

 

 

上の動画のように左右に足を動かしながら、
面を返して胴を打ちます。
動画は素手で行っていますが、
安全上私は小手をつけて行っています。

 

 

これの良いところは、手首を返す操作を、
強制的に大きく早くできるようにするところです。

 

 

竹刀操作において、手首の返し方というのは、
とても大切なものです。

 

 

竹刀を上下左右にテンポよく払う。

 

 

これはそのままなのですが、
中段に構えている相手の竹刀を、
上下左右から小さくテンポよく
叩いたりすり上げたり、払ったりするものです。

 

 

これを行う時のポイントは、

 

・元立ちが常に中段に竹刀を戻すこと

 

・やる側は左手を中心に置くこと

 

・できるだけ小さい竹刀操作をこころがけること

 

この3点です。

 

 

相手の竹刀を小さく動かしながら攻める場面は、
剣道において絶対出てきます。
これを行うことによって細かく小さい、
手首の使い方をマスターできます。

 

 

それ以外にも、
中段に構えている相手の竹刀のまわりを、
グルグルと竹刀を構えた状態で、
回す方法などもあります。

 

 

とにかく細かい動きを自由にできることで、
確実に手首の使い方は変わっていきます。

 

 

最後に

 

 

今回紹介した内容は、
初心者に行ったり、新チームになったりした時に、
私が行っているものです。

 

 

ちなみにですが、冬場で行う場合は、
時間があまりないのもありますが、
体が温まるようなメニューではないので、
温かい時期にやるのが良いでしょう。

 

 

この練習をして、急に上手になったりとか、
急に剣道が変わるということはありません。
しかし、やっている本人たちは、
ちょっとした動きの中で変化を感じるようです。

 

 

私も段審査前や教員大会の前に、
生徒と一緒にやっていた時期がありました。
一ヶ月くらいたってふと振り返ると、
手首の使い方が上手になっていました。

 

 

すでに繊細な竹刀操作ができている人にとっては、
必要のない練習かもしれません。
ただ、やってみると意外な自分の変化を感じられるものです。

 

 

ぜひ手首の動き、繊細な竹刀操作のために、
この練習を取り入れてみて下さい。

 

 

>>弱小剣道部が強くなった秘密

 

 

初心者でも強くなれる!

 

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