公立中学校で全国制覇!江島良介先生の指導!大切なのは心?

公立中学校で全国制覇!江島良介先生の指導!大切なのは心?

 

 


 

 

江島良介という人物をみなさんはご存知でしょうか?
恥ずかしながら、私は全く存じ上げませんでした。
時々読んでいる剣道日本に連載されていた記事を読んで、
初めてこのような先生がいらっしゃるということを知りました。

 

 

私が知る限り、公立中学校の剣道部顧問で
江島先生以上の先生は、
おそらく後にも先にも出てこないでしょう。
それくらいすごい指導者としての戦績を残しています。

 

 

今回は私が尊敬する(といってもお会いしたことは無いです)
江島良介先生について書いていきたいと思います。

 

 

江島先生ってどんな先生?

 

 

 

 

私と同じ公立中学校の先生だった江島先生は、
最初の赴任校である神崎中学校で剣道部の顧問になりました。
全国中学校剣道大会において
平成元年から5年まで連続して団体戦決戦に進出、
元年、2年、4年(男子)、5年(女子)と全国制覇しました。

 

 

さらに新しく赴任した三瀬中学校で、
男子団体が平成10年、11年と連覇、個人優勝者も輩出しています。

 

 

同じ公立中学校の教師から見て、この結果は異常の一言です。
どうしたらこのような結果を出せるのか、
どのような指導をしているのか。
稽古の雰囲気はどうなのか?

 

 

色々と気になるところはありますが、
今となってはそれを知ることは難しいです。
なぜなら、現在江島先生は校長になり、
剣道部の顧問をしていないからです。

 

 

現在の全国大会の結果を見ると、
小学生の時から有名な選手が在籍する中学校が
出場・入賞・優勝する傾向がみられます。
もちろんそうではない学校もありますけどね。

 

 

どんな強い学校でも私立ではない限り、
毎年強い選手が集まることはありませんし、
ましてや公立中学校が連覇するとなると・・・。

 

 

20年前とは中学剣道の事情が多少違うのかもしれません。
しかしそれを差し引いても、戦績が異常です。

 

 

もし現在も江島先生が指導を続けているようならば、
自腹で佐賀まで行き、頼み込んで
稽古を見学させていただきたいのですが・・・残念です。

 

 

君も一番になれる

 

 

 

 

江島先生のことを少しでも知りたいと思い、
江島先生が出した書籍、「君も一番になれる」を
8年ほど前に購入しました。

 

 

そこに書かれていたのは、正直言うと私の知りたいと思うような
内容ではありませんでした。
しかし、それ以上に多くのことを学べました。

 

 

まずこの書籍ですが、剣道を知っているかどうかは、
あまり・・・というか全く関係ありません。
その時点で私が知りたかった指導方法というものが
全く載っていないということが分かると思います。

 

 

しかし、他の書籍と違い、そこには指導方法ではなく、
指導哲学がたくさん載っていました。
私の指導の軸はこの本で学んだといっても過言ではありません。

 

 

教師としての勉強をするために、若い時にはよく
How to の本を買っていました。
「これでバッチリ!学級経営!」
というようなタイトルの本です。

 

 

こうしたらクラスがうまくいくと信じて買うのですが、
真似してやってみても全く上手くいきません。
何度かそういう経験をして気が付きました。
結局やる人が違うから上手くいかないんだと。

 

 

その人がどういう信念でこういう指導をしているのか。
何を考えて、どういう経緯でそれを言っているのか。
それが分からないまま真似をしようとしても、
幹が無い木に枝や葉をつけようとしているだけです。

 

 

この本には江島先生の考え方や、熱い気持ち、思い、
そういったものが物語形式で書かれていて、
指導に悩んでいた自分は、読み終わった後に、
熱い気持ちになれたのを今でも覚えています。

 

 

今自分が置かれている立場が、江島先生と比べれば、
とても恵まれている環境であること。
指導に悩んで、どんな先生にも頼み込んで
教えてもらおうとするハングリー精神。

 

 

それは今でも大切にしている考え方です。

 

 

生徒が初心者だから勝たせられないのではなく、
指導者である私が変わらないから勝てない
のだと、その時に強く感じました。

 

 

江島先生の書籍で学んだこと

 

 

 

江島先生が試合に勝てない時に生徒と一緒に始めたのが、
靴を揃えることだったそうです。
そして、大会の終了後には必ず会場のトイレ掃除を、
生徒たちが行うようにしたそうです。

 

 

靴を揃えたら、トイレ掃除をしたら試合に勝てるのか?
この話をするといつもそういった反応をする人がいます。
それはやっていない人が言うことで、本当かどうかは
それはやったことのある人にしか分からないと思います。

 

 

靴や荷物をきれいに揃えるということは、
私の学校でも生徒に必ずやらせていることです。
それで試合に勝てるようになったわけではありませんが、
勝つ確率は絶対に上がったと思います。

 

 

挨拶・返事・整理整頓。こういった当たり前のことを、
当たり前ではないレベルでやれるようにすることで、
常に気持ちが整った状態で試合に臨めるからです。

 

 

試合後のトイレ掃除についても、
必ず自分たちは最後まで(表彰まで)残っている。
そういった決意の表れです。
その気持ちで試合に臨んでいる時点で違います。

 

 

ちなみにトイレ掃除は、やっていた時期もあったのですが、
会場側から断られることが多くて現在はやっていません・・・。
そこで辞めてしまうのが私の指導の弱いところで、
江島先生ならばきっと他のやり方をするんでしょうね。

 

 

人間としての成長無くして剣道の上達は無し。

 

 

そんなメッセージが江島先生の書籍からは、
強烈に感じることができました。

 

 

最後に

 

江島先生についての記事を書こうと思い、
今回ネットで色々と調べていた時に、
江島先生の神崎中学校時代の指導映像が
Youtube にありました。

 

 

 

 

また、江島先生の指導していた
筒井選手の全中の試合映像も見つかりました。

 

 

 

 

 

 

こうした映像から少しだけ指導を読むことはできますが、
やはりすべてを知ることはできません。

 

 

偉大な指導者である江島良介先生。
いつかお会いしてお話を聞いてみたいものです。

 

 

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