レギュラー争いで剣道は強くなる?強豪校の共通点とは?

レギュラー争いで剣道は強くなる?強豪校の共通点とは?

 

 

レギュラー争い!
そう聞くと、ギスギスしていたり、
精神的にきつかったりと、
悪いイメージがつきまといます。

 

 


 

 

しかし、世の中で争いのない世界は、
ほとんどないはずです。
まあ教員は無いんですが・・・。

 

 

人間というのは順位をつけられたり、
他の人に負けていたりした時に、
努力をしようとするものです。
いや、努力ができる人間であるべきです。

 

 

剣道に限らず、強豪校というのは、
レベルの高い生徒達が、その中で、
レギュラーを争っているものです。

 

 

甲子園などで100人以上の
応援する生徒を見ると、
甲子園に行くよりも校内でレギュラーを取る方が
難しいのではないかと感じてしまいます。

 

 

今回はレギュラー争いが、
強い選手をつくるという話を書いていきます。

 

私の学校の現状

 

 

私の学校は初心者の生徒が入ってきます。
スタートは同じはずなのですが、
年代によって成長が違い、
最後の結果も変わってきます。

 

 

運動能力の高い生徒が入ってきた。
賢い生徒が入ってきた。
素直で良い子な生徒が入ってきた。

 

 

もちろん入ってきた生徒の能力が、
結果に影響するのはあります。

 

 

しかし、どんな年代であっても
私の学校が県大会に出場できている理由を、
他の学校の先生たちに聞かれたことがありました。

 

 

保護者の協力、生徒の努力、
少ないですが私の指導力・・・笑
もちろんどれも大切なのですが、
一番の理由が分かりました。

 

 

それは、入部してくれる生徒の人数です。

 

 

部活で結果が出るようになってきたころに、
校区が改変されて、市の中でも、
一番のマンモス校に変わりました。

 

 

その影響をしっかりと受けて、
多少の多い少ないはありますが、
毎年男女とも6、7人の生徒が、
入部してくれています。

 

 

剣道は5人しかレギュラーになれないので、
自動的にレギュラー争いが発生します。
先輩後輩を合わせると、14人くらいの中から、
レギュラーが決定していくのです。

 

 

その中で生徒達はお互いに切磋琢磨して、
大きく成長していきます。

 

 

私が部活で大切にしている理論の一つに、
ハンカチ理論というものがあります。
ハンカチの真ん中をつまんで持ち上げると、
端っこの方も一緒に持ち上がりますよね?

 

 

これを生徒の成長に合わせて考えます。つまり、
トップの子が成長すると、それに合わせて、
周りの子達も一緒に成長していくということです。

 

 

そのため、あまり下のレベルに合わせた
稽古ばかりをしていると、結果的に、
下のレベルの子の成長すらも、
阻害してしまうと私は考えています。

 

 

レギュラー争いももちろんありますが、
集団で成長していく中で、
すそ野は広く大きい方が、
全体の成長につながるのです。

 

 

その結果、私の学校では常に良い選手が、
5人揃うチームをつくることができているのです。

 

 

レギュラー争いを上手に使っていく

 

 

私が顧問をしている中で、
レギュラーというポジションを、
指導に役立てている場面が多々あります。

 

 

練習に身が入っていない生徒であったり、
校内で問題を起こしている生徒であったりを、
レギュラーから外すことがあります。

 

 

逆に、決して上手ではなかったとしても、
がんばっている生徒をレギュラーに選ぶ。
そういったこともあります。

 

 

この中で、剣道の技術だけではなく、
普段のふるまいも気を付けるように、
生徒は意識するようになっていきます。

 

 

>>剣道で学べるものに進む

 

 

レギュラーに選ばれた生徒に対しても、
選ばれなかった生徒の気持ちを考えて、
他の生徒の模範となるように、
生活するように伝えられます。

 

 

実際に、レギュラーに選ばれたからといって、
周りに傲慢な態度をとるような生徒は、
現在は私の部活にはいません。

 

 

むしろレギュラーだからこそ、
しっかりとした振る舞いを心掛けています。

 

 

また、今まで何回かレギュラーに選ばれていた子を、
あえて外して別の子を入れることもあります。
当然その子はショックを受けますが、
奮起して努力する力にもつながります。

 

 

ただし、レギュラー落ちした生徒に対して、
きちんとフォローを入れないと、
生徒同士で変な確執ができる可能性があります。

 

 

特に女子の場合は、
「あなたには期待しているからね」
というメッセージをちゃんと伝えておくことで、
次からの指導がより入りやすいものになります。

 

 

レギュラー争いというのは、
生徒にとっては辛いものではありますが、
他と比べず、生徒自身の成長を考えた時、
結果的に必要なものだと私は思います。

 

 

最後に

 

 

はじめの方に書きましたが、
現在それなりの結果を出せる部活でいられるのは、
入部してくれる生徒が多いからだと、
私は考えています。

 

 

逆に言えば、各学年3人程度しかいない部活で、
県大会、関東大会に出場している部活は、
本当にすごいと思います。

 

 

もちろん経験者の子がいるとは思いますが、
それでも集団の力を使わずに、
勝ち上がれるチームのつくり方というのを、
私は正直思いつかないのです。

 

 

たくさん部員が入ってくると、
色々な生徒がいますので、
問題が起きることも少なくありません。

 

 

しかし、それでも剣道という競技に興味を持ち、
一生懸命やろうと考えているならば、
最後は一つの気持ちになっていきます。

 

 

読んでくださった方の学校はどうでしょうか?
レギュラー争いが悪いわけではなく、
むしろ良い効果もあると考えて、
前向きに頑張ってほしいです。

 

 

みんなで良い剣道部をつくっていきましょう。

 

 

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