竹刀の組み方、ばらし方!弦と先革と中結、柄革

竹刀の組み方、ばらし方!弦と先革と中結、柄革

 

 

竹刀の手入れも稽古のひとつ

 

 


 

 

 

私が小学生の時に、
道場の先生が竹刀をばらして組み立てているのを見て、
子ども心にかっこいいなあと感じました。

 

 

バラバラの竹刀を魔法のように竹刀に変えていく様子は、
職人のようなかっこよさがありますよね。

 

 

私の学校の生徒にも竹刀を組み立てることに
憧れをもってほしいと思っています。

 

 

生徒に最初に購入してもらう竹刀は、
わざとバラバラのものにしています。
その竹刀を私や先輩に教えてもらいなが
ら自分の竹刀にしていくのです。

 

 

男子生徒のほうが喜んでやりますが、
女子生徒のほうがきれいにできる子が多いですね(笑)

 

 

自分で作った竹刀は愛着があるようで、
組み立て済みの物を買うよりも大切にする気がします。

 

 

剣道をやっているのに竹刀の組み立てもできないのは
恥ずかしいことだと私は考えています。

 

 

ここでは剣道のある意味基本ともいえる
竹刀の組み立て方について学んでいきましょう。

 

 

 

竹刀の組み立て方

 

竹刀の組み立て方は大きく分けると4つに分かれています。

 

竹刀の組み立て方

 

1弦に先革や中結をつける

 

2柄を竹刀に入れる

 

3弦を柄に結ぶ

 

4中結を結ぶ

 

では順番に見ていきましょう。

 

弦に先革や中結をつける

 

弦に先革や中結をつけるという作業は、
私もあまりやることがありません。
ここはセットになっていることが多いからです。

 

 

少しマニアックな作業になりますが、
下の動画を参考にしながら見ていきましょう。
結び方がとても分かりやすく撮影されています。

 

 

 

 

先革の真ん中の部分に弦を通します。
この時千枚通しを持っているとやりやすいですね。
千枚通しは竹刀の手入れに一つあると便利です。

 

 

先革の中央横に穴が開いているので
(開いてない場合は千枚通しで穴を開ける)
弦の端を左右それぞれの穴に通す。

 

 

片方の弦で輪を作り、
もう片方の弦をその穴に通します。

 

 

先ほど通したほうの弦に、
片方の弦を巻きつけます。

 

 

ここからが少し難しいですが、
白いほうの弦を折り返して黄色い弦の最初作った輪に通します。

 

 

黄色い弦を引っ張れば完成です。
白い弦を短めにしておくとやりやすいです。

 

柄革を竹刀の柄に入れる

 

柄革を竹刀に入れるという作業は単純ですが
、柄革が伸びていない状態で柄に入れるのは、けっこう大変です。
また硬くなった柄革を竹刀から外すという作業はもっと大変です。

 

 

うまく入れたり外したりできない理由は、
柄革が滑ってしまってうまく力が入らないことがあります。

 

 

そこで私がいつも愛用しているのは、下の写真のような
ラバー付の作業用手袋です。

 

 

ホームセンターなどで購入することができます。
もし近くで購入できるところが無ければ、ゴム手袋でも構いません。
私の学校の剣道部にも2セット置いてあります。

 

 

下に柄革を外す時のポイントになる動画を載せておきます。

 

 

弦を柄に結ぶ

 

竹刀を最終的にしっかりと固定するためには、
弦を張った状態で結ぶ必要があります。
これもまた動画で確認しながら見ていきましょう

 

 

動画は1:15〜です。

 

 

先ゴムと先革をつけます。

 

 

先に中結と小物があれば弦に通しておきましょう。
中結が移動してしまわないように、
弦を中結の位置で結んでおくと良いでしょう。

 

 

小物が無い場合は、
中結を5cmほど切って穴を開ければ作れます。

 

 

小物を結び目の中に入れて結ぶことで、
弦としっかりと固定します。
ここからは柄の種類によって多少違いますが、
大きな流れは一緒です。

 

 

柄革に弦を通して、小物の間に弦を通します

 

 

下から弦を通して、柄革の間の部分に弦を通します。

 

 

W型の柄革の場合は、
片側でそれぞれ一度弦を一度縛りましょう。
通常の柄革の場合はこの工程はありません。
W型の柄革は、こうすることで、柄革が一本にしまります。

 

 

柄のまわりに弦を回しガンガン巻いていきましょう。

 

 

10回ほど巻いたら、最後は弦を回した間に入れて、
しっかりと縛れば完成です。

 

 

竹刀の検量でも、弦がしっかり張ってあるかどうかは
チェック項目になっています。
竹刀のメンテナンスでよくある柄への結び方。
しっかりとマスターしましょう。

 

中結を結ぶ

 

 

竹刀の中でも最も緩みやすい部分が、中結いです。

 

 

新品の竹刀であっても、
2、3週間も使用すると、少しゆるみが出てきます。

 

 

中結いを定期的にチェックして、
正しく結べるようにしておきましょう。

 

 

 

 

まず竹刀全体の4分の1くらいの位置で、
中結いを巻いていきます。
剣先から柄のほうに向かって隙間の無いように3回巻きます

 

 

巻き終わったところで、弦の下から中結いを通します。

 

 

できた輪の中に、中結いを通してしばります。

 

 

先ほどと同様に、弦の下から中結いを通しできた輪の中に、
中結いを通してしばります。

 

 

これを下と上でもう一度繰り返すと、中結いが完成です。

 

 

余った部分が出てくるので、
はさみで切るようにしましょう。
この部分が残っていると検量でも通りませんし、みっともないです。

 

最後に

 

 

以前は生徒の中にも、竹刀の竹が一本割れてしまった時、
すぐに新しい竹刀にする生徒がいました。
今は竹刀もネットで買うと安いので、
ある意味では効率的なのかもしれません。

 

 

しかし、割れた竹をとりかえて
自分の竹刀を組み立てるという作業を通して、

 

物を大切にするという気持ちを育てたいと私は考えています。

 

私の学校では年に2回ほど、剣道部の奉仕作業として
体育で使う竹刀を手入れする日を作っています。

 

 

体育用に購入された竹刀は、何も手入れしないと、
割れていたりささくれだったりしています。

 

 

一人3〜5本くらいをノルマにして、
ばらして削って油を塗って組み立てています。

 

 

そういったことを続けているせいか、
私の学校では竹刀を手入れするのが当たり前になってきました。

 

 

数人で割れた竹刀を持ちよって、問題ない部分で竹刀を組み立て、
試合で勝ったほうがもらっていくというゲームをしている生徒もいます。

 

 

竹刀を大切にできない人間は強くなれません。

 

 

竹刀の組み方も稽古しながら学んでいくと良いと思います。

 

 

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