17回世界剣道選手権大会の感想。審判批判と勝つための剣道

17回世界剣道選手権大会の感想。審判批判と勝つための剣道

 

 

2018年9月14日から17日にかけて、
剣道の世界大会が行われました。

 

 

剣道の世界大会は、1970年より、
剣道の国際的普及を目的に、
3年に一度開かれる大会です。
前回大会は日本で開かれ、見事優勝をしました。

 

 

今回は宿敵韓国で開かれるということで、
かなり厳しい戦いになることが予想されていました。

 

 


 

 

ちなみに2006年大会以外は、
日本はすべて優勝しています。
結果から言うと、男女個人団体ともに、
すべて日本が優勝しました。

 

 

結果
男子個人優勝:安藤 翔
女子個人優勝:松本 弥月
男女団体:日本

 

 

ただ、今回の試合を見て、
色々と思うところがありましたので、
少し書かせてもらおうと思います。

 

 

今回の大会での審判批判

 

 

 

どんな競技、大会でも試合をコントロールする、
審判への批判は必ず出てきます。
特に剣道は審判が絶対の存在ですので、
審判への批判も集中しやすいでしょう。

 

 

先に書いておくと、私はそもそも審判を批判するならば、
剣道という競技を辞めるべきだと思っています。

 

 

どんな立派な先生であっても誤審はありますし、
自分は剣道をできない人であっても、
何度も試合を見ていれば、
試合を評価することができます。

 

 

それ自体は剣道を楽しむうえで大切なことです。
最近では手軽に試合を撮影することもできますし、
後から試合を見返すことも容易にできます。

 

 

ただし、その時の判定は審判が必ずする。
それが剣道の大前提だと思います。

 

 

今回の試合の審判に関しての記事を載せておきます。

 

 

 

 

前略

 

 剣道は電気センサーで点数を付けるフェンシングとは異なる。
竹刀で面、小手、胴、突きを打てば、点数を取ることができるが、
音や強度、進退動作などを考慮し、審判3人が主観的に判断する。
面にまともに当たっても審判が認めなければ無効だ。
逆に、当たっていなくても有効打突と言われれば、成すすべがない。
判定に異議を申し立てることもできないし、ビデオ判定で確認することもない。
韓国だけが世界で唯一、実業大会と全国体育大会でビデオ判定制度を導入し、
4審制と5審制を運営している。

 

 

 日本との決勝戦で、少なくとも2回以上、
不当に点数が認められなかったり、点数を奪われた
というのが韓国の剣道人たちの見解だ。
大会の閉幕式後、優勝した日本選手よりも、
韓国選手たちを訪ねて慰める外国人選手らがいた。
男子チームのパク・ギョンオク監督は「優勝と準優勝の問題ではない。
日本の記者も『恥ずかしい』と言っていた。
ここまでして優勝しなければならないのか、残念でならない」と話した。

 

後略

 

Yahoo ニュース ハンギョレ新聞より

 

全文は→https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180918-00031659-hankyoreh-kr

 

 

 

 

試合動画を見た方はどう思ったか分かりません。
私自身もたしかに?の判定もありました。
しかし、試合が終わった後選手が審判を批判する。
これが日本の広めたい剣道なのでしょうか?

 

 

他の競技と違い明確な判断基準がない剣道。
ではだれが判定するのか?
それは全責任を持って審判が行ないます。

 

 

世界大会の決勝という場で、
緊張とプライドを持って立っている。
そんな審判に対して、このような批判は、
本当に悲しいと思います。

 

 

韓国の方ではビデオ判定や、
4審、5審制を導入しているそうです。
それが悪いわけでは無いと思いますが、
それならば別の競技としてやるのが良いでしょう。

 

 

ただ、日本で行われる一般の大会でも、
審判を批判する人は多いです。
私はもちろんですが、生徒や保護者の方にも、
審判に対する批判を一切しないように伝えてあります。

 

 

打って反省、打たれて感謝
一本入らなかった時には、
自分に何かが足りていなかった
そう思える人間であってほしいものです。

 

 

勝つための剣道!負けは許されない?

 

 

 

上の動画は男子個人の決勝戦です。
先に一本とった安藤選手は、
相手にかなりくっついて、
時間空費の反則を取られます。

 

 

先ほどの団体戦でも、中堅の竹ノ内選手が、
一本とった後に鍔迫り合いを中々解消せず、
打突も無く間合いを詰めていきます。

 

 

ここで日本人選手を批判する気は、
私は全くありません。
日の丸を背負って、剣道の試合をする。
絶対に負けられない戦い。

 

 

不恰好な剣道になってしまっても、
反則を取られるような行為をしても、
何とか勝利を手にしようとするでしょう。

 

 

韓国の選手は、鍔迫り合い解消中に、
ガンガン打ってくるのも原因でしょう

 

 

ただ、先ほどと同様の話になりますが、
そこまでして勝つことが必要でしょうか?
日本が世界に広めたい剣道というのは、
勝つための競技剣道なのでしょうか?

 

 

勝つための競技剣道を広めたいならば、
別の剣道というとらえ方をして、
4審、5審を導入して、
ビデオ判定も入れればいいでしょう。

 

 

観戦中のブーイングや歓声、
審判への野次が飛び交う試合場。
そもそも日本で行う剣道とは違います。

 

 

ひょっとしたら別物として捉えて、
世界大会用の練習をしているのかもしれません。
あの鍔迫り合いのやり方だって、
日本だったらすぐに反則です。

 

 

それならば、世界大会の剣道は、
日本で行う物とは全く別物の剣道ですよ!
そう宣言してやってもらいたいと思います。

 

 

私の学校の生徒もそうですが、
Youtubeなどで見ている子どもたちが、
これでも良いと勘違いしてしまっては、
それこそ本末転倒ですからね。

 

 

世界大会を通して改めて、
日本の剣道を見つめ直しました。
慣れ親しんでいるからか、私は、
今の日本の剣道が大好きです。

 

 

全日本選手権大会で堂々と戦う選手たち
審判に対して敬意をもって動く選手たち
勝っても負けても礼を忘れない選手たち

 

 

こういった姿を大切にする剣道が、
日本の本当に広めたい剣道ではないでしょうか。

 

 

最後に

 

今回の内容はいつもと違って、
剣道の指導とは離れた内容でした。
ただ、どうしても書きたくなったのです。

 

 

世界大会を毎回楽しみに見ていますが、
今回の大会は特に、終わった後に
何とも言えない気持ちになりました。

 

 

優勝した選手たちは本当に素晴らしい。
あの空間で戦い抜いて、
必死に日本の誇りのために戦っている。
何度も言いますが素晴らしいです。

 

 

ただ、あのすばらしい選手たちに、
あのような試合をさせてしまう世界大会。
そして野次やブーイングを平気で出してしまう
雰囲気で行われる世界大会

 

 

終わった後に審判の批判や、
相手チームを批判する状態。
もう一度言わせてもらいますが、
これが本当に日本の広めたかった剣道ですか?

 

 

世界大会について、もう一度日本として、
考えるポイントに立っている気がします。

 

 

最後になりましたが、優勝した選手の皆様
本当におめでとうございました。
これからも皆様の活躍を期待しています!

 

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